BCG(予防接種)

予防する病気

 BCGの予防接種は結核を予防します。結核の主な症状は、大人では咳や発熱、食欲不振、体重減少ですが、赤ちゃんがかかった場合はとても重症になりやすく、すぐに入院して薬物療法などを行う必要があります。結核性髄膜炎(けっかくせいずいまくえん)を発症した場合、死亡率は1990年代でも40%台との報告があります。死に至らなくても、難聴や脳神経麻痺(のうしんけいまひ)、水頭症(すいとうしょう)などの後遺症を残すことが多い病気です。

接種時期・回数

 3カ月〜1才未満に1回接種します。5〜7カ月に受けることが多いです。

接種後の注意

 上腕部分にワクチンを垂らし、スタンプを2回腕に押しつけて接種します。接種後はアレルギー反応が起きたときのために30分は接種会場で待機します。自然に乾くのを待ちますが、接種部位が乾くまでは触らないようにしましょう。

副反応と受診の目安

 通常は2〜3週間後に接種部位がポツポツと腫れてきて膿をもち、2〜3カ月後には自然とかさぶたになって治ります。接種後10日以内に赤く腫れて膿んできたら、接種前から結核菌に感染していた可能性があります(コッホ現象)ので、医療機関や保健所ですぐに相談してください。家族から感染した可能性があるため、家族も一緒にすぐに受診しましょう。接種あとの化膿がいつまでも治らない、膿がひどい、首やわきのしたが大きく腫れて痛がるなどの症状が出た場合も、受診しましょう。