5,6カ月ごろの離乳食

赤ちゃんの様子を見ながら、あせらずに進めましょう

 5,6カ月ごろになると、哺乳反射がなくなり、唇を閉じて飲み込めるようになります。舌をあごに押しつけながら前から後ろへと食べ物を送り、水状でないものでもゴックンと飲み込むことができるようになっていきます。ただ、赤ちゃんが離乳食に慣れないうちは、スプーンや食べ物を嫌がって舌で押し出したり、うまく飲み込めずに口から出したりしてしまうこともあります。
とろみが緩すぎたり、粒が残っていたりするだけでも嫌がることがあります。その場合は、市販のBF(ベビーフード)を参考にしてみましょう。スプーンや与える時間を少し変えてみるのも方法です。根気よく与えているうちに、必ず慣れてきます。赤ちゃんの様子を見ながらあせらずに進めましょう。

この時期に練習すること

 口をモグモグと動かし、舌で食べ物を奥へと移動させて、ゴックンと飲み込む練習をします。食べる量はまったく気にしなくてOKです。

与えるもの・進め方

 最初はペースト状のものから始め、慣れてきたらプレーンヨーグルトくらいのかたさと滑らかさにします。米やパンなどの炭水化物を小さじ1から与え始め、3〜4日同じ食材を与え、慣れてきたら小さじ2くらいに増やします。2週目に入り、炭水化物に慣れたらアクや苦みが少ないにんじんや白菜、かぼちゃ、かぶなどの野菜類も試していきましょう。3〜4週間して炭水化物や野菜に慣れてきたころ、豆腐や白身魚などのタンパク質を加えます。

与える姿勢・与え方

 ママが赤ちゃんを抱っこするか、リクライニングできる椅子の背を少し倒して食べさせます。赤ちゃんの正面からスプーンを持っていき、目で食べ物をとらえさせます。そして、下唇の上にスプーンを置き、赤ちゃんが上下の唇で食べ物を挟み込んで口の中に取り込むようスプーンを引き抜きます。慣れてきたら、赤ちゃんが唇を動かしながら、自分で食べ物を取り込むのを待ちましょう。

与える回数・時間

 授乳時間のうち1回を離乳食タイムにします。1カ月くらいして赤ちゃんがゴックンと飲み込むのに慣れてきたら、1日2回に増やします。与える時間はママの都合のよい時間でかまいませんが、その日に初めて与える食材がある場合は、アレルギー反応が出た場合に備えて、小児科の診療時間内に与えるようにしましょう。

栄養

 授乳回数は、離乳食のあとの授乳を含めて1日5〜6回が目安。離乳食のあとは母乳またはミルクを欲しがるだけあげます。この時期は離乳食に慣らすのが目的なので、離乳食からとる栄養は、1割程度までです。